特定秘密保護法案をめぐる動きは、大詰めを迎えている。 <br />与野党の攻防によって、国会は大荒れとなっている。 <br />委員会の運営に抗議する野党側の激しい怒号が響く中、午前10時から始まった特定秘密保護法案を審議する参議院の特別委員会。 <br />安倍首相は「『保全監視委員会』を本法案の施行までに設置をいたします」と述べた。 <br />安倍首相は、焦点となっている、特定秘密の指定などをチェックする第3者機関について、法律の施行までに、政府内に保全監視委員会を設置、さらに、秘密指定の統一基準を策定するための有識者会議として、情報保全諮問会議を設けると表明した。 <br />しかし、野党からは、「法案に盛り込まれてないじゃないですか!」、「情報保全諮問会議って初めて聞いたよ!!」などと、やじが飛んだ。 <br />安倍首相は「黙って聞いてくださいよ。今、国民の皆様がこの委員会を...。この審議の中身を国民の皆さんは知りたいんですよね。それを皆さんが、大きなやじによって、『国民の知る権利』を侵してますよ! 皆さんは」と述べた。 <br />臨時国会の会期末まで、あと2日。 <br />4日朝、自民・公明両党の幹部が会談し、特定秘密保護法案を6日に成立させる方針を確認した。 <br />そうした中、午後3時、今の国会では初めてとなる、党首討論が開かれた。 <br />民主党の海江田代表は「6日(会期末)までに、何が何でもこの法案を仕上げてしまおうというところに、無理があるわけで」などと、法案の慎重審議を求めた。 <br />安倍首相は「例えば、中国が新しく防空識別圏を設定しました。私たちの防衛能力と、彼らの防衛能力、どのような彼我の差があるのかどうか、適切に対応できるかどうかということについても、議論をしなければなりません。その議論においては、当然、多くの秘密が含まれるわけであります」と述べた。 <br />これに対し、海江田代表は「官僚による、官僚のための、官僚の情報隠しの法案だという、確信を持ったということをあらためて申し上げます」と述べた。 <br />続いて質問に立った日本維新の会の石原共同代表は、「これは、時代の事情に即応した、非常に必要な法律だと私は思いますが、(安倍首相には)毅然(きぜん)として、対処していただきたいと思います」と述べた。 <br />法案は5日、委員会採決のヤマ場を迎える。
