原発事故で放出された放射性物質による県内の森林や木材への影響などについて調べた研究の発表会が、29日、郡山市で開かれました。 <br />この研究発表会は郡山市にある県林業研究センターが開き、林業関係者などおよそ180人が出席しました。 <br />29日は、11人の研究者が原発事故によって大気中に放出された放射性物質の森林環境への影響などをテーマにそれぞれの研究内容を発表しました。 <br />このうち、木の葉や枝に含まれる放射性セシウム137の濃度を調べた研究では、郡山市にある試験林でスギとヒノキ、コナラの3種類について去年5月から8 月までの間の分析結果が報告されました。この中で研究者は、3つの樹木の中ではコナラの葉に含まれる濃度が最も低かったことや、樹の種類ではスギとヒノキ で濃度が比較的高く、葉が入れ替わるまではその傾向が続くと報告しました。 <br />また、森林の土壌中に含まれる放射性物質の変化を調べた研究では、地表から5センチまでの層に放射性セシウム137が90%以上が蓄積され時間とともに増えていることが報告されました。 <br />県林業研究センター森林環境部の星博一部長は、「今後、センターでの成果をもとに福島県の森林再生という成果に結びつけていきたい」と話していました。 <br />01月30日 09時59分
