東通原発の基準地震動引き上げ 青森 <br />東北電力は、3年前の巨大地震などを踏まえて東通原子力発電所で想定される地震の規模を再検討した結果、「基準地震動」と呼ばれる想定の揺れの大きさを引き上げる方針を決めました。今後、原発の施設で耐震性を上げる補強工事が行われる見通しです。 <br />これは30日、東北電力が記者会見をして明らかにしました。 <br />東北電力は、原発の新しい規制基準を踏まえて東通原発1号機を対象に防潮堤のかさ上げや非常用ディーゼル発電機の整備など安全対策の見直しを進めています。 <br />そして、3年前の巨大地震のおよそ1か月後に起きた宮城県沖を震源とする地震の揺れの伝わり方などを詳しく分析した結果、東通原発で想定していた地震の規 模がこれまでより大きくなる可能性があることがわかったということです。東北電力はこれまで東通原発で三陸沖北部を震源とするマグニチュード8.3の大地 震などを想定して「基準地震動」と呼ばれる地震の規模を設定していましたが、専門家の意見を踏まえて揺れの伝わり方を再評価した結果、「基準地震動」の大 きさを示す加速度をこれまでの450ガルから600ガル前後に引き上げる方針を決めました。 <br />今回の引き上げによって東北電力は原発の施設の耐震性を向上させる必要があると考えていて、補強工事の具体的な場所などを検討しています。 <br />東通原発では、敷地内を走る断層が活断層かどうか国の原子力規制委員会の専門家会議で検討されていますが東北電力は今回の想定の引き上げと専門家会議の評価は関係がないと説明しています。 <br />01月30日 18時52分
