東京都知事選について、NHKがインターネットのツイッターの情報を分析したところ、ネット上では田母神俊雄さんへの関心が最も高かったことや、当選した舛添要一さんについては支持政党や選挙の構図に関心が集まる傾向があったことなどが分かりました。 <br /> <br />NHKでは、東京都知事選の候補者について、インターネットでの関心を探るため、NTTデータなどと協力して、インターネットのツイッターのデータを分析しました。 <br />ツイッターは、140文字以内の短い文章を投稿するサービスで、先月6日から今月8日までに日本語で投稿されたすべての内容を分析しました。 <br />まず、舛添さん、宇都宮さん、細川さん、田母神さんの4人の候補者について、それぞれの名前を含む投稿の件数を調べたところ、最も多かったのは田母神さんでした。 <br />田母神さんは、「フォロワー」と呼ばれる、ツイッターの投稿を購読する人が20万人余りと、4人の中で最も多く、ネットでは高い関心を集めていましたが、NHKが行った出口調査では4位で、ネットでの関心と選挙の投票行動には大きな隔たりがあったことが分かります。 <br />続いて、当選した舛添さんと、元総理大臣として注目を集めた細川さんについてそれぞれ詳しく分析すると、舛添さんについては、先月8日に立候補を表明した際、ツイッターで舛添さんの名前と共に、「自民党」、対立候補の「田母神氏」、「民主党」ということばが大きく増えました。 <br />舛添さんには、支持政党や選挙の構図に関心が集まる傾向がうかがえ、これは選挙戦の後半になってもほとんど変わりませんでした。 <br />一方、細川さんは、立候補を表明した先月14日には、先に立候補を表明していた舛添さんを上回る高い関心を集めました。 <br />この日の細川さんに関する投稿では、「小泉氏」や「原発」、「脱原発」ということばが急増し、元総理大臣の小泉さんが支持したことや、「脱原発」の主張に関心が集まっていたことがうかがえます。 <br />ところがこのあと、予定していた政策を公表する記者会見を延期するなど、細川さんからの情報発信が少なくなり、細川さんの名前を含む投稿は大きく減ります。 <br />選挙期間に入ると細川さんの陣営は、4人の候補者の中で最も多くツイッターで発信するなど、ネットの活用に力を入れたこともあり、関心は徐々に上がりました。 <br />しかし全体的に見ると、細川さんは、舛添さんとそれほど差はついておらず、ネットの中で大きな関心を集めるには至りませんでした。
