函館 大間原発差し止めを求めて提訴へ <br />青森県で建設中の大間原子力発電所について、津軽海峡を挟んで半径30キロの範囲内にある北海道函館市は、事故が起きれば自治体の機能が失われるなどとして、国と事業者の電源開発に対し、建設の差し止めを求める裁判を来月にも起こす考えを表明しました。 <br />自治体が原告となって原発の建設差し止めを求めるのは、全国で初めてとなります。 <br />これは、函館市の工藤寿樹市長が12日、記者会見して明らかにしたものです。 <br />大間原発は、東日本大震災のあと建設工事が一時中断しましたが、おととし10月に再開され、事業者の電源開発は、原発の新しい規制基準に基づく安全審査を申請する準備を進めています。 <br />函館市は、大間原発から津軽海峡を挟んで、最も近い所で23キロの距離にあり、原子力災害の際、避難などの対象となる半径30キロ圏に含まれていて、国と電源開発に対し、これまで4回、建設の無期限凍結を要請しましたが、聞き入れられなかったということです。 <br />これに対して、函館市は、大間原発で東京電力福島第一原発のような事故が起きれば、大きな被害を受け、自治体の機能が失われるなどとして、市議会の議決を得たうえで、来月にも国と電源開発に対し、建設の差し止めを求める訴えを東京地方裁判所に起こす考えを表明しました。 <br />記者会見で、工藤市長は「市に何の説明もない。いいかげんなやり方だ」と述べました。 <br />自治体が原告となって裁判で原発の建設差し止めを求めるのは全国で初めてとなります。 <br />「コメントできない」 <br />国の原子力規制委員会と事業者の電源開発は、いずれも、「訴状が届いていない段階では、コメントできない」としています。 <br />「大間町としては建設推進」 <br />青森県大間町の金澤満春町長は「おのおのの自治体の判断であり、ほかの自治体から申し上げることはないが、大間町としては大間原発の建設推進の立場に変わりはない。函館市との間で築いてきたこれまでの関係が大間原発の問題だけで崩れることはない」というコメントを出しました。 <br />完成時期は未定 <br />大間原子力発電所は、津軽海峡を挟んだ函館市の対岸、青森県下北半島の大間町で電源開発が6年前から建設を始めました。 <br />使用済み核燃料から取り出したプルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料と呼ばれる燃料だけで稼働する世界で初めての原発です。 <br />建設は、東日本大震災のあと一時中断しましたが、おととし10月に再開し、電源開発によりますと、進捗率は37.6%で、完成時期については未定としてます。
